管理運営の基礎知識と事例

 

会員の実践紹介

■おことわり 内容は記事末尾に記載の時点のものです

労住まきのハイツ

[枚方市牧野北町 総戸数:380戸 棟数:4棟+管理棟 建築・分譲開始:1975年]

管理組合について

労住まきのハイツは、京阪電車・牧野駅徒歩7分、牧野ゴルフ場の隣に位置します。

入居当初から管理会社任せの結果、築25年目の2回目改修時期を迎えて大混乱。財政は? 管理規約は? 役員は? 修繕計画は? 課題は山積み。楽しく、諦めず、着実に。マンションの存続を左右する危機が私たちを結束させてくれました。支えてくれたのは管理組合・自治会が一体となった住民相互のコミニュケーションの力です。

   ”できる人が・できる事を・できる時に”

「100年マンション」をスローガンに。管理組合の自主運営へ。建物の老朽化と住民の高齢化。この「二つの老い」に立ち向かって、体制建て直し。

「100年マンション」「二つの老い」 この言葉の発祥地は労住まきのハイツです。

築25年目の危機から10年、築35年を経てハード・ソフト両面で熟成されたマンションになりつつあり、これからも高齢者だけでなく若者層にも住みやすく、人が集うことを喜び、和やかに楽しく過ごせる街を目指しております。


         

[20110703 会報第21号に掲載]

管理会社変更

管理会社変更の経過 2020年9月1日より新管理会社に移行

労住まきのハイツは1975年に分譲開始し、管理組合もスタート。当初より管理会社はA社であり、ほぼ45年間に渡って継続して管理委託契約を結んできた。この間1998年時点で、長期修繕積立金の不足が発覚し、管理会社の管理不十分が住民に認識され、管理会社主導から管理組合主導の方向で改革と、同時に管理委託費の削減を進め、2010年以降管理委託費は同額で維持されてきた。そうした中、2019年の12月に管理会社から突如、契約期限の2020年4月末をもって契約打ち切りの申し出があった。すぐに新管理会社の選定作業にはいり、2020年9月1日より新管理会社 B社との管理委託契約を結ぶことになった。

その経過の中で、管理組合として、どのような準備が必要なのか、気づいた点をご報告します。
1 常設の運営検討委員会 突然の契約打ち切り申し出に即応 

運営検討委員会は理事長経験者を中心として形成、理事会からの運営面の諮問に対して検討する組織。2004年(枚管連発足年)に発足、枚管連・管対協での学習、規約改正の検討等継続的に活動している。

A社からの解約理由は、管理業務の事務マネージメント部門の人手不足であり、労住も含めて10社程度を対象に契約を廃止する予定とのこと。京滋管対協関連の管理組合でも、すでに何カ所かの申し出があることを確認。交渉の余地はないため、文書での正式申し出を受け入れ、常設の運営検討委員会の中に選定小委員会を結成して検討をスタートした。
2 2000年以降進めてきた管理会社に頼らない自主運営路線

自主運営内容(80項目以上の詳細にわたって内容を区分しているが大項目で大まかに掲載)

※日常の修繕、長期修繕計画の作成、工事の発注、実施、監理は修繕委員会(常設)で対応

会計収入・支出の管理 自主 大規模改修 自主 建物維持のための修繕 自主
予算案・決算案の作成 自主 理事会・総会の運営 自主 委託契約による設備保守点検 自主
出納 委託 駐輪・駐車場の契約事務 委託 植栽の維持管理 自主
建物維持のための修繕計画 自主 管理員業務 委託
長期修繕計画の作成 自主 清掃業務 委託
3 検討開始から契約まで 2019年11月~2020年9月1日
11/28 次期管理会社候補8社をリストアップ
2007年に枚管連で作成された加入管理組合が契約されている管理会社名と管理費の一覧表とインターネットで検索して得た資料を参考にして8社をリストアップ。電話で対応可否打診。
12/3 独立系管理会社を中心に4社が対応。事前打ち合わせのための来訪依頼スケジュール調整。
12/12~ 12/12 P社、12/17 Q社、12/19 B社、12/24 R社と順次面談・見積依頼
1/21 P社、Q社、B社の3者から見積書取得
1/25 見積書と各管理会社の管理に対する考え方を比較、管理委託費が最も低く、自主路線運営に理解があり、協力的なB社とすることに決定
1/30,2/13,2/20  B社と詳細打ち合わせ、見積修正  2/8  B社とすることを理事会承認
3/14 契約金額理事会承認、2010年当時のままの現行管理委託費と最低賃金上昇幅を加味して勘案、納得。
4/26 定期総会でB社との管理委託契約の承認
5/1 旧管理会社と5/1~8/30の延長暫定契約
9/1~ 新管理会社
4 契約に際してのポイント

・管理会社に委託する業務内容を新旧管理委託契約書で対比して明確に把握することが重要。

・管理会社間の事務引継ぎに多少不安があったが延長暫定期間内の両社対応は支障なく行われた。

・管理員、清掃スタッフ全員が継続勤務を希望、新会社も了承、現場引継ぎをスムーズに行うことが出来た。

注意点:管理費口座振替が従前のものが使えず、380戸総て新規扱いとなり完全切替えまで4ヶ月も要した。
5 新管理会社と一年半経過して

A社との付合い文句を言いながらも破綻することなく45年、初の変更に不安でしたが、結果オーライです。自主路線運営に理解があるB社の協力的な対応で従前以上に積極的な管理組合運営ができております。マンション管理の主体は管理組合と常に認識し、かつ管理会社との協調体制を大切にしながら100年マンションを目指していきたいものです。(木村(多) 記)


[20220422投稿]

合意形成

合意形成事例紹介

労住まきのハイツは1975年に竣工した380戸のマンションです。24年間、管理会社のいいなりで区分所有法で定められた総会でなく、総代会を開き、絵に描いたようなお任せ管理を続けてきました。

1998年総代会において、総会に移行するため規約委員会を設置し規約を改正することを決議し、その年度末頃に臨時総会を開催して新規約を承認しました。1999年4月総会からようやく当たり前の管理組合に生まれ変わりました。

その後は主体的な運営を行い、委託管理、各種設備点検、修繕工事の契約内容と費用をチェックしてムダ使いせず、合意を得て、節約したお金で長期修繕計画になかったグレードアップ工事を次々と実施してきました。この13年間の取り組みの中から、組合員の意見・利害が分かれたため住民アンケート調査や住民説明会等を開いて調整し、合意してきたいくつかの事例を紹介します。
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事例その1 : ペット飼育禁止から条件付容認への転換
【当時の状況と課題】

1999年に管理規約を全面改訂し、引き続いて2000年に細則関係を改訂、新設した。その際に長年の懸案であったペット飼育問題も検討しました。

当時、使用細則でペット飼育禁止を定めていたが、規約違反で犬又は猫の飼育者が住民の10%を超えており、飼育者の間から条件付飼育許可の要望があり、非飼育者からは強い反対意見がありました。
【検討方法】

2000年に使用細則を見直した際に、ペット問題については規約委員会内でも合意できず、使用細則改訂は保留されました。引き続き、ペット問題検討のために2回の拡大規約委員会を開催し、全住民アンケート調査を実施しました。その結果は全面禁止と条件付容認が半々で、委員会意見集約の結果、条件付容認を決定しました。引き続き住民説明会を開き、激しい意見交換がありましたが、多数が委員会意見集約を了承しました。2001年臨時総会においては使用細則改訂とペット飼育細則を大多数の賛成で承認しました。

  【主な意見と合意内容】
《ペット飼育を認めない理由》

*現行規約では禁止されており、それを承知で入居してきたはず。 *規約を守ってきた人に対して説得ができない。 *建物の構造が近隣に迷惑をかけずに犬猫を飼えるものではない。 *禁止規則を破っている人がいる現状を追認すべきでない。 *規則違反してきた人が今後迷惑をかけないということを信じられない。
《条件付でペット飼育を認める理由》

*禁止を続けても現状を改善することはできない。 *禁止されているから飼うな/処分しろというのでなく、迷惑事項を改善するよう求める方が現状のトラブルに対して改善しやすい。 *専有部分の使用権は尊重し、ペット飼育のための共用部分の使用は禁止するのが妥当である。 *専有部分内といえども近隣に迷惑をかける場合には飼育を禁止する。
《現在のペット飼育細則で定めている飼育条件》

*届出書及び誓約書を提出する。 *毎年狂犬病予防注射を受ける。 *ベランダを含む共用部分でのペット飼育(給餌、排尿、排便、ブラッシングなど)を禁止する。 *ペットの大きさは抱きかかえて移動できる程度のものとする。共用部分でのペットの歩行を禁止する。 *エレベータ使用時に他の人との同乗を原則禁止する。 *専有部分での飼育において、騒音、悪臭、衛生状態などにより他の居住者に迷惑をかけず、苦情が出た場合は誠意を持って速やかに改善する。
【その後の状況と評価】

ペット使用細則制定後に40戸から届出書が提出されました。その後もペットトラブルが続いており、管理組合と自治会共同で合計8人のペット委員会を運営し、飼育実態調査、飼育者等による意見交換会、マナー向上対策を実施しています。現在、約40戸計約50匹の届け出があり、無届け飼育はないようです。共用部分でのペット飼育禁止、歩行ルールはほぼ守られていますが、犬の鳴き声苦情は続いています。(山田 記)

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事例その2 : 敷地利用-駐車場・駐輪場増設

今回は敷地利用をめぐる長年の課題であった駐車場・駐輪場の増設をめぐる過去の経過を2003年度の合意形成の取り組みを中心にとりあげます。
【駐車場増設は昔からの課題】

駐車場台数は1975年に104台でスタートしたが、マイカー時代を迎えて、借地駐車場開設、敷地内駐車場の増設等により211台まで増やしてきた。

その後も増設要求があり増設計画が立てられたが、これ以上緑地を削ることへの反対意見があり、特別決議条件の3/4以上の賛成が得られる見通しが立たずに見送られてきた。

2000年度に駐車場利用料を月額 6000円から10,000円に増額した。この収入が修繕積立金の約1/2の財源になっている。

マンション内市道には駐車場を利用できない住民と近隣団地の人の車が夜間に60台以上路上駐車しており、環境、安全両面から問題になっていた。
【駐輪場不足のためエレベータホール駐輪】  

毎年5月の登録台数は、自転車約460~470台とバイク50台足らずである。既設の駐輪場に置かれている自転車とバイクは約330台であり、約190台の自転車が各階のエレベータホールの空きスペースに置かれてきた。エレベータホール駐輪は使用細則違反であり、乱雑な駐輪状態と併せて長年の懸案となっていた。
【2002年度、2003年度の取り組み】

2002年度、2003年度と2年かけて駐車場増設計画を検討した。2003年度に理事会が実施したアンケート調査の結果は約2/3が緑地を削って駐輪場・駐車場増設することに賛成、約1/3が緑地を削る増設に反対という結果であった。また、今後10年以内の予定は、住民の高齢化を反映して、駐車場を手放す予定者が借りる予定者より多かった。

2回のアンケート調査の結果を反映して2004年総会に次の提案を出して、大多数の賛成で承認された:①駐車場増設台数を借地駐車場の返還要求が出た場合の対策として19台分程度とする。賃貸者に借地駐車場利用権を与える。②エレベータホール駐輪を禁止し合計500台規模の駐輪場と50台規模のバイク置き場を整備する。③緑地が大幅に減るため、3年計画で「緑豊かなまきのハイツ計画」を実施し緑の復興を図る。

工事を実施した2004年度までに、駐車場利用待機者数が更に減り、増設台数を16台に抑えて、全ての駐車幅を2.4mに広げた。

  【主な意見と合意内容】
《駐車場》

*駐車場使用料値上げの際には反対意見があったが、敷地利用コスト回収、近隣民間駐車場使用料とのバランスをとるという意見が多数であり、月1万円案が承認された。 *駐車場増設台数について、2002年度には 50台増設案があったが、空き待ち者数減少が続き、最終的には16台に圧縮した。
《駐輪場》

*各棟各階のエレベータホール駐輪については、乱雑であること、エレベータを傷めること などのため、緑地に駐輪場を増設し移動する意見が多数であった。 *半面、200台以上の駐輪場を増設するための緑地の削減が広範囲になり、緑地保全派からは整然とエレベータホールに置く方がよいという意見が強かった。 *最終的には、駐輪場増設台数を最小限に絞り、緑の復興計画とセットで提案することで了解をえることができた。 *駐輪場、バイク置き場とも従来のシール代を改訂し使用料を設定した。
《路上駐車問題》

*路上駐車問題は深刻な状況になっていたが、駐車場増設計画とは切り離し、自治会と管理組合が協力してパトロールして自粛依頼するとともに、枚方市と枚方警察署への改善要望を出してきた。
【増設工事後の状況と評価】

①住民の高齢化を反映して、駐車場を手放す人が増え空きが出始めたので、順次、賃貸者、2台目と利用制限を緩和してきたが、現在の空きは10数台に達した。来客用駐車場利用を含めた検討をしている。②駐輪場の利用者も減少傾向にあるため、バイク置き場への転用を実施してきた。③長年の懸案である路上駐車問題に対して、自治会と管理組合が協力して取り組んでいる。2004年以降に2回駐車場所法違反の取締が行われたこともあり、路上駐車台数が大幅に減少した。  (山田 記)

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事例その3 : 敷地利用-緑豊かなまきのハイツ

築26年経ち、2回目の大規模修繕工事により建物が見違えるようになった頃、敷地利用を見直すため、駐輪・駐車場委員会と並んで植栽委員会が設置されました。
【2001年度に植栽委員会が発足】

クスノキやケヤキ等が大きく育ち林のような雰囲気がある反面、計画的な植栽管理がされず、 数年に1回、あまりに見苦しくなると剪定することを繰り返してきました。

さらに、1階ベランダ下花壇や子供の記念樹を勝手に植える個人植栽がまん延し、まとまりがない状態となっていました。この状態を改善し、美観を整え、住環境を改善することが目的でした。

植栽委員の有志による樹木の手入れが始まりました。一方、個人植栽対策として、 容認して管理するという案も検討されていました。
【2003年度に敷地利用について合意成立】

敷地利用について駐車・駐車場増設計画と植栽計画の調整を行ない、駐車場、駐輪場を増設すると共に “緑豊かなまきのハイツ計画” を立ち上げて緑の復興を進めることになりました。相反する住民の要求を調整したこの間の取り組みについては前回に詳しく紹介したとおりです。

  【緑豊かなまきのハイツ計画を実施】

2004年度に植栽計画を作成 :総会において、3ヶ年計画、総予算2500万円で緑豊かなまきのハイツ計画を実施することが承認されました。

委員を増やして再編された植栽・環境整備委員会が主体となり、 造園業者4,5社の協力を得て複数の植栽プランを検討し、住民の意見を反映して絞り込むプロセスを繰り返し、総合植栽プランをとりまとめました。

植栽委員と有志住民がマンションの植栽プランについてイメージ作りをすることは容易なことではありませんでした。そのため、緑と花の手入れが良い枚方市内のマンションを10数カ所見学し写真を撮り、参考にしました。

植栽工事のための仕様書を作成 :引き続き工事費見積依頼のための書類作成をしました。 この時は都市機構(UR)西日本支社造園設計チームを訪問し、造園工事仕様書、特記仕様書、添付図面の内容と参考書籍について丁寧に教えていただきました。

今までの工事監理経験がありましたので、自分たちで何とか植栽工事仕様書を作成し、施工業者を選定しました。

2004~2006年度に植栽工事実施 :3期に分けて、中央ゾーンと南北歩道、北側ゾーン、及び南側ゾーンの植栽工事を順次実施しました。

工事段階では、主として検査を中心に適宜造園コンサルタントの協力を得ながら、委員会が工事監理をしました。
【2005年度以降植栽の維持管理を実施】

植栽委員会が中心となり主体的に管理 :

現在、以下の役割分担で維持管理をしています。

- 管理組合が主体となって住民の協力を得て計画的に維持管理する。

- 高木及び生垣の剪定、消毒などは専門業者に任せる。

- 緑地草抜きと緑地内約半分の水やりは委託管理会社に委託する。

- 中低木の剪定、消毒、施肥、植え替え、花壇の世話などは植栽委員会の手で実施する。

緑が多い4棟380戸の団地ですが、植栽管理の予算は年間150万円です。今まで、実際には100万円程度でやってきました。

今後の見通し : 住民の協力を得て、 みんなで楽しくできることは自分たちがするという考えで取り組んで来ましたが、住民と植栽委員の高齢化が進んでいます。世代交代の努力はしていますが、自分たちの手でやってきた仕事を今後は順次業者への外注に切り替えざるをえなくなりそうです。(山田 記)

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事例その4 : 電力料金削減の選択肢

枚管連の10月交流会で電力料金削減に関する研修会を開催すると予告されたので、このテーマに関する労住まきのハイツの経験を紹介します。
【労住まきのハイツ管理組合の経験とマンションでの低圧契約の問題点】

関電は、a.大口需要家には高圧契約してkWh当たり低い料金を取り、b.戸建て住宅には低圧契約して高い料金を取っている。この料金差は各住戸までの変圧設備と電気幹線のコストであるとされている。ところが、c.分譲マンションに対しては、変圧器は関電が設置しているが、電気室は無償で使い、電気室から各住戸までの電気幹線を自己負担させているのに高い料金を取っている。

労住では2002年度に長期修繕委員会が中心となり2回目の大規模修繕工事を実施した。その時に、関西電力に無償で貸している電気室も改修した。管理組合は監事の木村氏を中心に、関電と2年間にわたり交渉を重ねたが、関電は改修費用の負担を拒否した。

上記の交渉は全国管理組合連合会が取り上げるべき課題であり、関電との交渉はいったん打ち切りました。

その後、長期修繕委員会を中心に1年以上検討を重ね、コンサルタントを使わずに工事引合仕様書を作成し、2004年度に電気設備更新と住戸の電気容量アップ工事を実施した。
【電力料金削減の3つの選択肢】

上記の電気工事と平行して共用電気代の削減を検討した。労住まきのハイツでは新築時から共用電力は全て高圧契約し、住戸用電力は低圧契約であった。

選択肢として取り上げたのは、①現状の電気設備所有形態のままで電力料金を削減する、②住戸用を自家所有変圧設備に変更して高圧電力契約する、③住戸用を第三者所有の変圧設備に変更して低圧電力契約する、の3つである。

  【各選択肢の長所と短所】

選択肢①の長所は比較的簡単に実施でき、デマンド方式導入に伴い共用電力料金の削減はそこそこ出ること、短所は住戸用の電力料金の削減にはならないことである。

選択肢②の長所は専有部分の電力も対象になり、第三者の利益が差し引かれないために削減額が大きいこと、短所は変圧設備と各戸メーターの設置と維持管理、戸別検針と請求業務が発生することである。

選択肢③の長所は設備の設置・維持管理、検針請求業務を転嫁できること、短所は第三者の利益が差し引かれ、削減額が減ることである。なお、②、③とも区分所有者全員の同意をとる必要がある。
【当面の選択-現状の電気設備所有形態のままでの費用削減】

上項に述べた3つの選択肢のうち、まず②を検討した。新築時から共用電気は管理組合が変圧設備を所有し、関西電気保安協会と契約して保守管理してきた。各住戸の電力も高圧電力契約するのであれば変圧設備は管理組合が持てばよく、第三者電力企業に儲けさせる必要はないと考えた。

しかし利益は確実だが、管理面での管理組合の責任力、更に380戸の区分所有者全員の同意とハードルが高く踏み切れなかった。

③については当時、第三者電力企業の実績が少なかったこともあり検討までいたらなかった。その結果、①の選択肢の既存設備のまま、削減に取り組んだ。
【現状の電気設備所有形態のままでの費用削減の実績】

1999年度~2012年度にかけて高圧電力デマンド方式の業務用季節別時間帯別契約に変更し、30分以上継続する最大使用電力を減らすことにより、年間約300万円削減し、エレベータ制御改善等の節電によりさらに年間約50万円削減した。
【今後の課題】

枚管連会員の中で中規模のマンションでも区分所有者全員の同意を得て専有部分も含めた高圧一括受電に変更した事例がある。労住でもその見通しが立てば自家所有の変圧設備に切り替えて一括高圧受電を再検討することができる。(山田 記)

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事例その5 : 専有部分の電気容量アップ

2002年度に2回目の大規模修繕工事を管理組合主導でやり終えた後、2003年度には専有部分の電気容量アップに取り組みました。
【電気設備についての当時の状況と課題】

労住まきのハイツは1975年に竣工し、各戸の電気容量は4kWでした。その後の家電製品の普及、特に2台目のエアコンと IHコンロのニーズに伴い6kWへの容量アップの要求が高まりました。

中には、電気工事業者に頼んで勝手にブレーカを替えて自宅の容量アップをする居住者が出てきて、それを放置すれば縦幹線のブレーカが落ちるおそれもありました。社会的に6kWは大きな流れで、オール電化マンションも出はじめた頃です。

2001年度に100年マンションを念頭において長期修繕計画を作成しましたが、 電気設備については3年後に専有部分電盤を漏電ブレーカ付きに更新するだけで、容量アップを考えていませんでした。

  【合意形成と管理組合の取り組み】

2003年度の長期修繕委員会では、電気容量アップの要望が増えてきたため、A)長計どおりに進めるか、B)長計を改定して容量アップするかの検討をしました。

資金的にはB案の場合、10数年後に予定している電気室内の設備更新を前倒しにする他に予定外の電気幹線の費用負担が必要です。また、住民が高齢化し、世帯人数も減っているので、修繕積立金の値上げの心配をするより現状のままで十分だという意見もありました。

これに対して、100年マンションを目指しているのだから、住民の世代交代を考えて、若い人が必要な設備にする必要がある、資金的には長計全体のやりくりと工事費の節約で乗り切れると いう意見もありました。
【管理組合の取り組み/2003年度工事準備】

電気使用状況アンケート調査、電力使用ピーク値調査、電気設備現状調査、3回の電気設備改修事例見学等を実施し、関西電力と電気工事業者に対する設備改修案と見積を依頼して、改修基本計画案をまとめました。  

最初はコンサルタント起用を考えていましたが、上記の過程で、関電が電気容量アップに積極的に協力してくれ、複数の施工業者の提案を受けることができ、管理組合が工事見積仕様書を作成しました。主な工事範囲は、6kW仕様での電気室内設備の更新、各戸までの電気幹線の更新及び専有住戸内のブレーカ付き分電盤への更新です。

工事業者3社の見積を受け、H社に内定しました。見積額には大差があったので、大手企業でなく、実際に現場で工事をやる企業を選択しました。

長期修繕計画のやりくりの中で工事費用をまかなえる見通しがたちました。住民説明会を開催し、理事会と2004年4月総会の承認を得ました。
【管理組合の取り組み/2004年度工事】

工事監理もコンサルを頼まず、修繕委員会の中に工事委員会を設置して工事監理をしました。1年以上にわたる工事準備期間に勉強したことが役に立ちました。 20数名の修繕委員の中に退職した修繕委員が増えてきた、その中にゼネコンで電気工事の仕事をしてきた委員がいたという事情もあります。

工事業者にはいつも工事委員に理解できるような説明を求めました。それに応えて、設計図面だけでなくイラスト絵で説明するなどの対応をして貰いました。 工事は追加工事を含め予算内で無事竣工しました。 (山田 記)

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事例その6 : 集会所増設

2007年の自治会総会で初めて集会所のバリアフリー化の要望がでました。築31年目にあたり、住民の高齢化により2階の集会室に行けない人が出始めたことがきっかけでした。

暮らしの支援サークル “ かけはし ” が生まれて6年目です。食事会、唄の集い等の行事に車椅子で参加する人もおられました。そこでかけはし代表からの要望になりました。
【諸団体が協力して検討を開始】

2008年の自治会総会では検討を始めることになり、管理組合総会でも自治会と協力して、集会所のバリアフリー化の検討を進めることになりました。

管理組合、自治会、子供会、老人会、かけはし、公募委員が参加して検討会を設置して検討開始。

有力な選択肢の一つであったエレベータ設置案は効用のわりに費用が高くつくため採用せず、その他の案も中途半端であり、最終的に、隣接して70m2程度の平屋の新集会所を増設する案を答申しました。 自治会長名義で市民課へ建設補助金500万円を申請し、受理されました。理事会は、集会所が有効に活用されている実積をふまえ、増設案の検討を進めることにしました。
【2009年度に役所協議・調査費用を計上】

2009年管理組合総会で、増設案の検討を進めるため、検討委員会に改組し、今年度中に具体案を作成することと、集会所増設のための役所協議/調査等の諸費用300万円を全員賛成で承認。

その後、枚方市との話し合いで、2つめの集会所に対して補助金が出ないことが確定しましたが、管理組合が費用負担し管理する集会所を各団体の協力を得て建設する方針を確認しました。

  【枚方市との建築確認申請の協議】

建築確認申請については思いがけない無理難題に直面して担当者は大変苦労しました。労住まきのハイツの開発時に、開発者から団地開発計画申請され開発許可されたことが分かり、関係書類を整え変更申請をするように指導されました。

労住生協はすでに消滅して書類はなく、市の書類保存期限切れで市にもない状況でした。管理組合が保管している資料を洗い直し、最小限必要なものを新たに作成して、ようやく受理されました。この作業のため設計事務所を使いました。
【新集会所プランの検討と業者選定】

市への建築確認申請が受理される見通しが立って、ようやく9月-10月に設計プロポーザル募集と選定を実施し、12社の応募の中から設計・施工監理者を選定しました。 このプレゼンテーションに多数の住民が参加し、選定評価に加わりました。11月に委員会を集会所建設準備委員会に改組し、月2回のペースで具体案を検討し、翌年3月に新集会所の基本設計案と既存集会所の改装案を作成しました。
【建築申請・着工・竣工】

2010年総会で総予算4300万円の新集会所建設・旧集会所改装及び付帯工事の実施を全員賛成で決定しました。費用は全て管理費会計剰余金を充てています。集会所建設委員会を設置して対応し、工事契約・工事費計上他重要事項は理事会の承認を経て実施することとしました。市への建築申請と認可、入札による建築業者決定を経て10月に着工、翌年2月末に竣工しました。
【まとめと現在の状況】

自治会総会の場で提案されてから丸4年かけ、管理組合と全コミュニティ団体が協力して取り組みました。名前とメンバーを変えながら3年間専門委員会が大きな力を発揮しました。説明会、アンケート調査等、住民を巻き込んで意見集約しながら計画を絞り込んできたおかげで、管理組合総会では全員の承認を得てきました。 アンケート調査への回答の中には、自分が1度も利用していない集会所にお金を使うなという意見もありましたが、新集会所ができた後も新旧の集会所とも毎日のように活用されています。新集会所建設は管理費を節約してきたから実現できました。 (山田 記)

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事例その7 : 管理員勤務形態変更

2008年に管理会社から夫婦住込方式から通勤方式に変更する打診がありました。当時の管理員の定年が近づいているが、住込管理員を募集しても応募が少なくなっている。通勤方式は時代の流れである。対応できるように遠隔監視システム・緊急対応を構築しつつあるとのこと。

その時、管理組合は遠隔監視システムの無料の試験的導入だけを受け入れ、住込方式を続けました。
【2010年に勤務形態変更の検討を開始】

当時の管理員が定年後雇用延長し2年後には退職する事情があり、運営検討委員会において検討を始めました。2つの方式について比較検討し、論点を整理したが、意見の一致に至らず、翌年度に継続審議となりました。

2011年度に委員会で検討の結果、通勤方式に変更することで意見集約し理事会に答申しました。
【住込方式と通勤方式の比較】

夫婦住込方式のメリットは夜間・休日の緊急対応です。ところが、住込管理員の雇用が難しいため、管理会社が通勤方式を希望している。

通勤方式のメリットは、管理費用が年間約110万円(1戸当たり月額約250円)減ること、管理居住スペースを管理事務所拡張と集会室に転用できることです。

通勤方式を選択するに当たり夜間休日緊急対応のため、①設備トラブルに対する24時間遠隔監視システムと保守点検業者緊急対応契約を既に締結していることに加えて、②各棟の施設担当理事と修繕委員による緊急対応体制を新たにつくることを提案しました。
【住民意見募集】

これを受けて理事会が委員会答申を承認し、委員会と連名で、2方式のメリット・デメリット比較と通勤方式を採用する方針である説明を付けて住民意見を募集しました。 寄せられた意見書は31件で、安心感から住込方式を継続する意見の方がやや多数でした。
【住民説明会開催】

理事会/委員会は通勤方式に対する不安感に対応するために、過去の管理員の緊急出動事例を改めて調査し、管理組合の緊急対応体制案をまとめました。過去3年間に夜間・休日の緊急対応が必要だった事例は2件ありました。 理事会と委員会連名で*検討経過と通勤方式への変更提案、*過去3年間の管理員時間外業務実績表、*管理員不在時の緊急対応マニュアル案、を事前に全戸配布して住民説明会を開催しました。

説明会には62名が出席し、管理員の夜間緊急出動の実積、緊急対応の体制とマニュアル、“安心感”を中心に、説明と意見交換をしました。
【2012年4月総会で承認】

理事会は委員会答申の内容に次年度の各棟緊急対応体制案を加えて総会議案書を提案し、総会では委任状も含めて反対0で承認しました。

労住まきのハイツは、過去10数年にわたって”管理会社を使うが管理会社に依存しない”主体的な管理を続けており、住込管理員がいなくても対応できるという信頼感があったと思います。

総会後、緊急時対応のためのマニュアル・報告様式を整えました。2012年度の緊急時対応実積は、1階住民が誤って縦列水道管元弁を閉めた為の該当縦列住戸の断水が短時間発生した事例が1件ありました。
【旧管理員居室の転用】

2012年度に運営検討委員会がコミュニティ各団体の意見も聞き旧管理員居室の改造・利用案を検討し、管理事務所拡張と和室新設案をまとめました。既存の洋式集会室3室に加えて4室構成になります。

計画図、予算、運用ルール案をとりまとめ、理事会に答申。2013年4月総会で承認されました。(山田 記)

[20120512,0704,0908,1110,20130114,0310,0512 会報第26-32号に掲載]

経費削減

年間 965万円 削減!

今回は、3番バッター、労住まきのハイツです。今まで同様、Q&A形式で進めていきます。

問 どのような経費削減実績がありますか?

答 年間合計で965万円です。(内訳は、「削減データ」参照)  

問 経費削減に取り組んだきっかけは何ですか?

答 会報で今まで紹介されたリバティパーク枚方は入居開始後3年目で、メロディハイム樟葉5番館は7年目でそれぞれ大きな成果をあげています。毎年の管理費の無駄使いは早く改善するほど効果が大きいのです。しかし労住まきのハイツでは24年間お任せ管理でやってきたため適正な管理がされず、2回目の大規模修繕工事ができなくなり、やっと自主的な管理組合になる取り組みが始まりました。その2年目に、"手強い管理組合"を目指して、管理委託費をはじめ各種契約の更新時期に見直し交渉を開始しました。  

問 交渉はどのように、またどのような工夫をしましたか? 

答 その当時は枚管連もなく世間相場がどの程度かということも分かりませんでした。委託契約ごとに、作業項目と内容、数量と単価などの明細の説明を求め、過去の記録を調べて実際の作業との食い違いを問いました。交渉に当たっては一方的に削減を迫るのではなく、話し合って互いに譲れる点を探りました。誠意ある対応が感じられなければ業者を替える方針で臨みました。結果的に業者を替えたのは消防設備点検業者だけでした。    

                               

問 管理委託費ではどのような交渉をしましたか?

答 1999年度に過去の管理業務の記録を調べ委託管理費明細と比較しました。実態の伴っていない費目は削りました。例えば本社事務の実態がなくほとんどが現場の管理人任せで、管理人業務では本社の指導がなくムダがありました。2002年度には基幹事務の決算書及び予算書作成を管理組合側に引き取り作成補助に変更し、長期修繕計画作成と大規模修繕を除く修繕の企画・実施を管理組合が指示した場合に限定しました。また清掃員4人の勤務時間を作業量に合わせて減らしました。(清掃員作業時間はその後少し増やしました。)    

問 なぜ消防設備点検業者を替えたのですか?

答 勉強不足の管理組合をよいことに過剰なまでの補修履歴が判明し、さらに価格明細の説明をしなかったためです。業務内容を見直し契約先を変更しました。  

問 給排水設備の洗浄費については?

答 料金値下げは小幅ですが、保守面のフルカバーを確約させました。2007年度に給排水管の全面更新工事をしましたが、それ以前は給排水管の詰まりや漏水が増えた時期もあり夜間休日でも迅速に対応してもらっています。住民にも呼びかけ、"毎年全住戸の洗浄をする"ことにして排水管トラブルが減った経験があります。  

問 25年使ってきたエレベータの保守点検費を値下げできたのは何故?

答 京滋管対協から独立系業者の情報も聞いていたので強気で交渉しましたが、フルメンテナンス契約のまま値下げに応じてくれました。安全性には問題がないことを確認して保守点検回数を月2回から1回に減らしました。メーカー系の相手業者は多分、すぐにでもエレベータの改修/更新をすると考えていたのでしょう。それから10年近く使ってきましてそろそろ更新の時期がきたと判断しています。      

問 共用電力費の削減はどんな内容ですか?

答 共用電力は管理組合が高圧受電しています。関西電力がデマンド方式の料金を導入したときに契約種別を変更し、その後も関西電力の料金制度の変更に合わせて業務用季節別契約、業務用季節別時間帯契約に変更しました。

また、共用部照明を一新して効率向上し、及び高架水槽方式を廃止し給水ポンプを小容量に変更した結果、それぞれ20万円ずつ削減できました。      

問 この取り組みをどのように評価しますか?

答 かなりの成果をあげることができて、当たり前のことですがお客さん=発注者としての力を認識しました。やればできるという自信がつき、管理会社との力関係を逆転しました。

管理会社は替えませんでしたが、まるで自分が管理者であるように振る舞っていた管理員を交替してもらいました。また、細かい個々の費用を節約するよういつも心がけることが、結果として大きな成果につながります。    

問 経費削減の成果をどのようにしましたか?

答 長年管理費を計画修繕目的に流用してきて、管理費会計も修繕積立金会計も破綻状態でしたが、経費を削減したためその後の管理費値上げを小幅に抑えることができました。

管理費会計にゆとりを持たせ今後の動きに備えるへそくりをつくることも必要です。例えば、住民の高齢化に伴い駐車場に空きが出始めました。空きが増えると収入減になります。経費削減だけでなく収入の確保も大事です。

問 収入面の改善ではどんなものがありますか?

答 経費削減に務めましたが、財政基盤を確立するため2004年に管理費を月額1千円程度値上げしました。同時に、長期修繕計画に基づく修繕費用の不足をまかなうため修繕積立金を据え置いて駐車場使用料を6千円から1万円に上げました。駐輪場・バイク置き場の整備をした機会に使用料を取ることにしました。有料・場所固定制にしたことにより乱雑な駐輪はなくなりました。その他に雑収入としてインターネットサービス業者の電力使用料がありますが、2007年にUSENとNTTの端末機電力使用料の根拠を確認し、加入戸数増加を反映した見直しで年間20万円弱の収入を増やしました。    

問 修繕工事等個別契約の費用削減ではどうですか?

答 調査・診断を経て長期修繕計画を作成し、計画修繕工事を適切な仕様と費用で実施しています。

工事竣工後保証期間中の点検もきっちり実施しています。実質的に大きな費用削減になっています。

過去の同じ種目の工事と比較するとその違いが歴然と分かります。剪定・消毒などの植栽管理では植栽委員会と住民の手でできることは自分達でやっているため、他のマンションの半分ほどの費用できっちり維持管理しています。

問 その後どのような取り組みをしていますか?

答 管理費と修繕費を有効に使ってきたお陰で、長期修繕計画にないいろいろなグレードアップ工事も実施しています。例えば、長年の懸案であった駐輪場と駐車場の増設と敷地の植栽の整備を同時に実施することができました。輪番制の理事会とボランティアの専門委員会が協力して取り組んできた成果です。今後の課題の一つは駐車場使用料収入の減少に見合う一層の節約が求められることです。  

[20090308 会報第7号に掲載]

大規模修繕工事

コンサルなしの大規模修繕工事

築42年4棟380戸の第3回大規模改修工事が昨年3月着工し今年1月完成しました。今回、どんな考えでコンサルを起用しなかったか、ご参考にしていただければと思います。
Ⅰ 工事の重要ポイントと改修仕様

1 重要ポイント

(イ)外壁旧塗膜の密着力調査

密着力の弱い塗膜は上塗りを重ねることにより剥離することが近年報告されており工事金額が大きく変動する問題になる為事前に調査する。

(ロ)手摺鉄部塗装の錆劣化ケレン対策

アルミへの切替が工事予算上不可の為、ケレン方法と職人の念入りな作業を如何に徹底するか。

 

2 改修仕様

建物自主管理で得た現状確認結果から改修箇所と改修仕様を決定。

(イ)躯体改修方法は前回仕様と同一

(ロ)外壁・鉄部の塗料は前回のウレタン→シリコンにグレードアップする

(ハ)防水・シーリングについての劣化程度は良好と思われるので前回仕様と同一

(ニ)新規改修工事(一部省略)

・雨樋更新(鉄→ビニル管)  既存鉄管が縦接続、横支持とも溶接されている為、溶接出来ないビニル管の接続・支持方法(工事業者より見積時に提案仕様の図面を提出)

・エントランス階段両側の目隠しパネル劣化更新(工事業者より見積時に提案仕様図面を提出)
Ⅱ 予算金額

見積仕様書を作成し前回施工業者に見積依頼し予算を計上。

*以上の内容から工事業者の協力があればコンサルを起用しなくても工事可能でありコンサル費用の削減が可能と判断。
Ⅲ 競争見積

設計責任施工が可能な少数精鋭3社とした。
Ⅳ 請負業者

工事提案仕様の評価と、金額も低かった前回と同一業者(建装工業)に決定。
Ⅴ 工事会議、中間検査、安全パトロール

修繕委員より工事委員として11人を選出し2週間に1回工事業者との工事会議を開催した。工事中間検査を2回実施し安全パトロールも別途行った。
まとめ

コンサルを起用しない工事が問題なく完了したが重要な鍵となる請負業者への要望と労住がこれ迄実行してきたことを踏まえ管理組合としてなすべき事は何かを整理した。
(請負業者への要望)

コンサルの役目も担う請負業者の全面的協力は不可欠。

1 請負業者は幹部を含め工事への強い意気込みと設計責任施工体制が確立している。

2 請負業者は優秀な現場代理人を派遣し、現場代理人をサポートできる1級建築士も選任する。
(管理組合)

前回の大規模改修工事でスタートした修繕委員会を一時的なものとせず常設専門委員会とし、計画修繕と日常補修工事を一体化し建物を定期的・継続的に管理してきたことが今回成功の要因。

1 建物自主管理により現状の劣化状況を把握し改修工事内容を立案できる力をつける。

2 大規模改修工事経験者が工事委員として力を発揮する。

3 大規模改修工事後の補修工事は同一業者。

4 請負業者に余計な労力をかけないようバルコニーの物置、ラック、植木鉢等の廃棄・移動を広報し工事の進行を妨げないよう協力。

5 請負業者と住民のコミュニケーションが重要でありお互いに理解しあう事。(修繕委員長 尾崎孝光)

[20181130 会報第65号に掲載]

コミュニティづくり

労住まきのハイツは380戸のマンションで今年築33年目を迎えます。住民の高齢化が進み65歳以上の世帯は約3割です。2年前には自治会を中心に30周年記念フェスタを盛大に開きました。自治会加入率はスタート以来100%です。西牧野小学校校区コミュニティ活動に参加しています。

自治会の活動は1月のどんと焼きに始まり、7月の夏祭り(盆踊り)、10月の西牧野体育祭、12月のクリスマス会などの恒例の行事に取り組みます。子供たちにふる里としての思い出を残してあげたいと願っています。

 

子供会と共同で古紙・段ボール回収、管理組合と共同で防犯、防災、路上駐車対策などにも取り組んでいます。

高齢化により夏祭りや体育祭のような大きなエネルギーがいる活動に協力する人が減ってきました。その中で夏祭りを止めようという声もでましたが、自治会役員だけでなくボランティア有志も協力しながら続けています。体育祭の方は小学校の運動会と合同でやるようになり、負担が減りました。

新築直後には子供会に入る小学生の数は200人を超えていましたが、最近では20数人です。

新入生歓迎会、夏休みラジオ体操、クリスマス会、公園清掃等の活動をしています。子供会父兄と青少年を守る会などで毎日登下校見守り隊活動をしています。淀の水会(老人会)は会員約30人で食事会などに取り組んでいます。高齢化の中ですが淀の水会の会員は増えていません。

くらしの支援ボランティアサークル“かけはし”は毎週火曜日を支援活動の日として、かけはしルームでよろず相談を受け付け、依頼された包丁研ぎ、網戸はりかえ、サッシレール補修、大工仕事、蛍光灯交換、パッキン交換などの仕事をしています。

高齢者を対象に「和の輪の食事会」を毎月1回開いて昼食をしながら歓談しています。お医者さんの健康講話も聞いています。毎回50人ほどが集まります。

この他毎週月曜日の淀川歩こう会、火曜日と木曜日の囲碁・将棋の会、唄のつどいなどのグループ例会を開いています。また、季節に応じてお花見、バス旅行、映画鑑賞会、クリスマスツリーなどの行事を企画して楽しんでいます。

高齢化が進むまきのハイツ、住民同士お互い助け合いながら気軽に声をかけあって暮らしていける組織があったらいいなと、2000年に“かけはし”がスタートしました。

かけはしは管理組合、自治会いずれにも属していませんが助成を受けています。輪番制で役員が就任する自治会のいろいろの行事にも協力してきました。管理組合のコミュニケーションにも貢献しています。

詳しくは下記のHPをご覧下さい:

http://www.roujyumakino.com/

[20080310,0511 会報第1,2号に掲載]