マンション管理の事例

 
釈尊寺第一住宅
 「管理組合費の長期滞納について対処する」
@滞納の解決に誓約書は愚の骨頂
 滞納者に対し支払誓約書を作成させているようで
は、法的知識の欠如を露呈しているだけで、滞納
者の思うつぼになります。すなわち、管理組合費は
当初から区分所有者に支払を義務づけているので、
改めて債権の存在をうんぬんする必要などありませ
ん。なまじ提出させた場合は支払い期限の先延ば
しを認めただけになり、これでは昔の遊女の恋文と
変わらず、反故(ホゴ=約束破り)にされるのが関
の山です。くれぐれもこの愚は踏まないようにしまし
ょう。
A請求書面より対話で
 3ヶ月以上も滞納が続けば、まずは電話で督促し
ましょう。鋭意訪問しても居留守を食わされては時
間の無駄というものです。夕方から宵の電話が有
効です。相手方が携帯電話ならさらに効果があり
ます。家族や友人、あるいはお得意様からと気軽
に電話に出て、意表をついた督促電話は効果があ
りますので、あらかじめ携帯電話番号の把握に努
めたいものです。また、携帯メールなら着信音がす
るので必ず見るはずです。こまめな督促で一件で
も滞納を防止しましょう。
Bこの滞納には事情ありと大目に見た結果は
 滞納者に対し一々事情を汲み取っていては管理
組合を運営して行けません。かく言う筆者は、区分
所有者が死亡した後の妻女に強く督促しそびれて
いる間に相続放棄され、競売完了まで4年も要して
一時は先取特権の行使を諦めかけた苦い経験が
あります。このため、管理組合の重要業務と割り切
って事に当らないと不覚を取ります。
C滞納には法的に対応するしかない
 対処を先送りして滞納額が大きくなるほど回収を
困難にさせます。滞納が6ヶ月に及んだら、ためら
うことなく支払督促の申し立てや少額訴訟の提起、
公正証書作成かの法的対応に切り替えましょう。
支払督促、少額訴訟によって得た債務名義(強制
執行を可能にする書面)や公正証書で、給与等の
強制執行(差し押さえ)を行います。費用対効果の
観点から債務名義を入手しておき、弁護士に強制
執行の手続きを委嘱するのが賢明で、すべて弁護
士に委嘱していては費用倒れになります。
 なお、弁護士法に抵触するので管理会社は滞納
の取り立ては行ないません。弁護士資格のない者
の法律行為の代行は禁止されているからです。
 ご不明の点は、枚管連の増田まで直接お尋ね下
さい。TEL:852−2698    ( 増田 記 )
2011.05.12 広報20号に掲載