大規模修繕の事例 

 
枚方光善寺スカイハイツ
 当マンションは1980年竣工で築29年目になりま
す。1995年に1回目の大規模修繕工事を、昨年10
月から今年の2月にかけて2回目の大規模修繕工
事を実施しましたので、内容を報告致します。
 1回目は当時の理事長が主導し、委託管理業者
(長谷工コミュニティ)に工事を依頼して行いました。
当マンションは89戸と小規模ですが、工事費用は
5000万円弱でした。今回2回目の工事について内
容詳細を記します。
@修繕委員会の立ち上げ
 役員会のメンバーだけでは工事を推進するのが
難しいため、有志を募って7名で修繕委員会を立ち
上げました。委員長には1回目の工事を推進した当
時の理事長が就任しました。通常修繕委員は建築
工事の知識のある者で構成されますが、当マンシ
ョンではそのような者が少なく、委員長のみ専門
家でした。ちなみに、委員会が立ち上がったのは
2008年3月初めでした。
A修繕工事内容の検討              
 2007年に委託管理業者が実施した建物診断調
査(委託管理業務の中に含まれる)の結果と住民
へのアンケート結果を元に修繕委員会で検討し、
以下の内容に決定しました。            
 ・屋上防水補修及び鉄部の塗装補修      
 ・外壁の全面塗装    ・専用住戸の玄関扉取替え
 ・バルコニー防水等の改修   ・共用廊下の改修
 ・駐車場のアスファルト改修  ・エントランス改修
 ・玄関アプローチの床改修            
 ポイントは、「専用住戸の玄関扉取替え」です。
従来の見栄えのしない鉄の塗り扉からステンレス
製のしゃれた扉に変更することで、ずいぶん印象
が変わります。これについては奥様方から圧倒的
な要望がありました。1戸あたり10万円程度の費
用がかかりましたが、一番のヒットでした。なお、工
法として旧来の扉を全て撤去するのではなく、扉
枠は残してそれにはめ込む構造になっています。
そのために旧来より開口寸法が数センチ小さくなり
ますので、注意が必要です。      
B設計業者の選定
 修繕工事内容を図面及び工事仕様書の形で作
成してもらう設計業者を選定しました。4業者に声を
かけ、最も低い価格を提示した業者に決定しました。
費用は80万円弱でした。なお、この業者には工事
後の検査にも協力をいただきました。業者決定は5
月初旬、図面完成は6月末でした。これを元に委員
長が独自に工事費用の概算を行い、費用見積の目
安としました。
C施工業者の選定
 まず施工業者の候補4社を選定しました。選定基
準は、資本金1億円以上で大規模修繕工事の実績
が豊富な会社としました。4社の中には当マンション
の委託管理業者も含めました。次に、各業者に図
面・工事仕様書と現場の確認をしてもらい、見積を
依頼しました。7月末に見積書が出揃いましたが、
いずれも目安の費用を超過していました。ここで見
積額の高い2社を落とし、2社に絞って費用削減の
提案を要求しました。結果として1社は材料や施工
方法を変更することで費用を削減する提案をしてく
れましたが、もう1社は工事内容の変更はなく、値
引きで対応してきました。最終、変更の提案をして
くれた業者のほうに決定しました。提示費用も安か
ったのですが、要望に応じて提案ができるというこ
とはそれだけ技術力が高いと考えられます。
 決まった業者は、結局当マンションの委託管理
業者(当マンション建築業者の関連会社)でした。
しかし、それはそれで良いと考えています。何故な
ら、違う業者になると、後で工事上の問題が出て
きた時、どちらの責任かで揉める恐れがあるから
です。我々としては当初からこの業者を本命と考え
ており、他の業者を競わせることで競争による費
用削減を図ったわけです。工事費用は約7000万
円になりました。(別途5%程度の予備費を計上)
D工事準備                    
 8月末に臨時総会を開催し、承認を得て業者に発
注しました。代金支払いは、着手時30%、工事完成
時60%、完了3ケ月後10%としました。修繕工事には
足場が必要となり、自治体への申請が必要になる
ため、開始まで1ケ月程度かかります。この期間を利
用して、外壁の塗装色をアンケートを実施して決め
ました。注意が必要なのは、サンプルの色が、実際
の色と異なる場合があるということです。パソコンで
作った写真の色などは全く信用できません。当マン
ションの場合、ポンプ室の外壁にかなり広範囲に候
補の2色を塗装して見てもらいましたが、それでも実
際の色とは違っていたという感想が多かったようで
す。また、2色のアンケート結果も同数に近く、皆が
満足する結果にはなりませんでした。      
 また、工事の中にバルコニーの改修があり、バル
コニーを空にする必要があります。バルコニーに植
木・プランターを置いたり、物置代わりに使っている
住民が多いので、植木や物を置ける場所を確保し
ました。コンテナによる粗ごみの収集も行いました。
E工事
 住民への工事説明会を9月の終わりに実施し、
10月初めから工事が始まりました。足場を組み、
業者が足場で工事します。特にバルコニー側で工
事をしている時は、生活を覗かれる形になります。
もちろん意図的に覗かれることはないにしても、住
民にとってかなりストレスになることは確かです。
 また、バルコニー側の塗装工事で養生をする為、
窓を開けて換気ができない、バルコニーに洗濯物
を干せないので室内に干さなければならない、等
の不便を覚悟する必要もあります。このことを考え
ると、工事は真夏は避けるほうが良いと思います。
従って、秋から冬に工事というパターンが多いよう
です。                        
 工事中、修繕委員会としては2週間に1回の割合
で建築業者と打ち合わせし、細かい問題に対応し
ました。しかし、委員長は日々業者と密にやりとり
をしており、かなりの負荷がかかったことと思いま
す。                          
 雨でやや日程が遅れ、正月を足場なしで迎える
ことはかないませんでしたが、年内に足場工事は
ほぼ終わり、年が明けてからはエントランス、アプ
ローチ、駐車場改修に移りました。そして2月21日
に完成検査にこぎつけました。ほぼ順調に工事を
終えることができたのも委員長の頑張りが大きか
ったと思います。大変感謝しています。      
2009.09.07 広報10号に掲載